【発達障害のあるお子さんの学習課題】椅子にじっと座れず、すぐに立ち歩き勉強に集中できないお子さんが、落ち着いて座れるようになるコツ

こんにちは。

寺子屋ゆず代表の言語聴覚士むぎちょここと、西村千織です。


「授業中じっと座れない」「すぐに離席して、教室の中を立ち歩く」などの課題を感じておられる保護者の方もおられると思います。

この場合、「叱ってでも座るように指示する」「繰り返し言って聞かせる」などの対処方法をとってしまうこともあるかもしれません。

ですが、この方法だと、その瞬間こそ上手くいくかもしれませんが、場面が変わると(時間が経つと)また同じことの繰り返しになってしまいます。


そのため、お子さんが立ち歩くたびに、「座りなさい!」と注意を与え続けるということにつながってしまいます。


実は、「座りなさい」という指導を行うことは、根本的な解決になっていないことが原因です。

その理由は、「立ち歩きたいから立ち歩いているのではなく、立ち歩かないと仕方がない理由があるから立ち歩いている」のです。

立ち歩かないと仕方がない、とはどういう意味でしょうか。

それは、例えば、

  • じっと座っていると体や気持ちがムズムズする(動いていないと落ち着かない)
  • じっと座っていると体がどうなっているのか分からなくなる(感覚の課題)
  • 目の前や教室の中で目に入ったものが気になってしまう(視覚優位)
  • 持久力が弱くじっと座っていると疲れてくる

などが理由として挙げられます。


これらの理由は一人ひとり違うことと、お子さんによっては複数の要因が重なっていることもあるため、その子に合わせて対応を考えていく必要があります。

例えば、①の「じっと座っていると体や気持ちがムズムズする」お子さんの場合、下の画像のようなクッションをお尻の下に敷いて上げるのが効果的です。

このクッションは、空気圧を調整することで、座った時に「グラグラ感」を出すことができます。

体が動いていると気持ちが落ち着くお子さんは、椅子(座面)が動けば「動く感覚」が体に入るため、気持ちが落ち着くため「離席して動く必要がなくなる=じっと座って課題に迎えるようになる」ということにつながります。


また③のような「目に入ったものが気になって、動いてしまう」タイプのお子さんであれば、机を壁に向けたり、パーテーションで仕切り、視界になにも入らないような環境を整えて上げるだけで、集中力がグッとアップさせることも可能になります。

いかがだったでしょうか。

このように、じっと座れないお子さんに対しては、子どものやる気のせいにしなくても、いろいろな手立てがあります。

手立てを上手く講じてあげることができれば、お子さんはもちろんのこと、保護者の方も、先生も楽に過ごすことができるようになります。

もちろん、今回ご紹介した以外の課題を持つお子さんについても、個々に合わせた取り組み(工夫)を行っていくことで、最適な学びの環境が整います。

環境が整えば、本来お子さんが持っている能力(ポテンシャル)が最大に引き出され、ひいてはそれがお子さんの成功体験にとなり、自尊心を高めることにもつながります。

なお、今回の座れるようになるコツについては、弊社が運営する公費事業(児童発達支援事業所)の「発達支援ゆず」代表のにしむらたけしがYouTube動画でも解説していますので、よろしければこちらもご参照ください。


寺子屋ゆずでは、単に学習指導を行うのではなく、こういった視点で「お子さんなりの最適な環境を設定し、楽しみながら学べる環境作り・工夫」を行っています。

また、一人ひとりで工夫するべきことが違いますので、初回に言語聴覚士がお子さんについてヒヤリングシートをもとに、保護者の方からの聞き取りと評価を行い、講師とともに授業プランや環境の工夫を行っていきます。

まずは、お子さんを正しく評価し、お子さんに合った学び方を考える意味でも、体験授業と言語聴覚士による評価を受けてみてくださいね(現在入会金無料のオープニングキャンペーンも行っていますので、この機会にぜひご相談にお越しください)。

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